勝田 政吾 [平成27年(2015)09月30日発行会報第45号から]
元副会長の長澤宗幸さんが、この6月4日に逝去されました。享年 76 歳。謹んでお悔やみ申し上げます。
長澤さんは四国・愛媛県の農家のご出身で、少年時代にご父君から厳しく仕込まれたとのことで農事には大変精しく、会員の指導には一方ならぬものがありました。私などは疲れない鍬の振り方から教わったものです。その指導のもと森の畑の作物も多彩でした。中でも里芋は当会の重要イベント植樹祭&収穫祭を地域の皆さんと楽しむ目玉として欠かせないものになっています。
また、長澤さんは大変な勉強家で、樹木に関する知識は市民アカデミーでの北澤清先生仕込みで大変豊富でした。
いっぽう、奥様との国家資格取得競争では、当初の目的から一歩譲って調理師資格を取得したという微笑ましいお話もありました。
地域の小学校の自然教育・体験学習にも熱心で、森の畑で収穫した麦などを使っての出前授業も始められました。当会で行なう西生田小学校3年生、5年生の観察学習・環境学習が今や年中行事となっているのは大変喜ばしいことです。
残念なことに数年前から病に侵され、勇敢に大手術を受けて回復の道を歩まれていましたが、当会の活動は屋外作業が主なためか、里山フォーラム in 麻生の活動中心になっていきました。療養途中に奥様に先立たれたことは本当にお気の毒で、精神的な痛手はご自身の病勢にも影響したことと思いますが、この長い期間の療養に本当によく頑張られました。
ここに謹んで敬意を表しますとともに、当会でのご指導にお礼を申し上げ、ご冥福をお祈り申し上げます。