会報44-2 かながわ里地里山シンポジウムで、当会学生会員が活動をアピール

[平成27年(2015)05月31日発行会報第44号から]

●意義深いシンポジウム 会長 間野 洋

img1734平成27年1月24日「未来に引き継ごう!私たちの里地里山」のテーマで、神奈川県主催の「かながわ里地里山シンポジウム」が新百合21ホールで開催され、当会学生会員の松本、大塚両氏が参画し、活躍しました。

まず、主催者側から古川県副知事、共催者側から福田川崎市長の挨拶があり、続いて県環境農政局緑政部より、里地里山の保全等の取組みと活動団体の紹介がありました。続いて浜美枝氏による基調講演で、テーマは「美 しい暮らしを通した里地里山の魅力」。浜氏は箱根の古民家に住み、「三つのしょく」を 実践されている話、古民家、古い生活工芸品、昔から伝わる食などを訪ね、日本中を歩かれた話など、楽しく聞かせてもらいました。

里地里山での活動発表は4事例で、松本氏は「40 年間放置されてきた雑木林の萌芽更新」を報告(写真右下)。研究のフィールドは明治大学黒川農場、結果は切り株が高いほど萌芽する枝が多いといのことでした。最後に「県民・企業・大学等の参加を広げ、保全活動を継続させるためには」のテーマでパネルディスカッションが行われ、大塚氏は堂々のパネラー振りでした(写真右上)。当会会員も7名出席し、意義あるシンポジウムでした。

●里山の研究の発表をして 明治大学大学院 松本 薫

「平成 26 年度かながわ里地里山シンポジウム」は新百合ヶ丘で開催され、近くの黒川農場で里山の研究を行っている明治大学に、学生による講演の依頼がきました。講演を引き受けたものの、発表経験もなく不安でした。 発表内容は大方決まっていましたが、いかに分かりやすく、そして興味を持ってもらえるかを考えました。多くの指摘をいただいた倉本先生をはじめ、たまたま研究室にいた後輩の学生たち、感性面から意見をくれた家族には感謝しています。

発表では緊張もありましたが、非常に気持ち良く行えました。また当日の電車の中で浜美枝さんを Wikipedia で調べたことが功を奏し、リラックスした雰囲気で話ができました (私と同じ干支という話題で、女性の年齢を口にするという不敬を働きながらも、その後のお話で使っていただいた浜さんの包容力に感激しました)。

しかし、僕が最も感激したのは、発表後間野さんたちにお褒めの言葉をいただいたことです。多摩美の森の会での活動や関わりは、僕の中で大きなモチベーションになっていることに気づかされました。今後も積極的な関わりから何かを得ていきたいと思います。

●パネルディスカッションに参加して 明治大学農学部 大塚 勇哉

img1735里山ボランティアに参加しているだけの一介の学生の私が、ボランティア団体の会長をはじめ、小田急電鉄の広報部長や横浜国立大学の教授、さらにはボンドガールこと浜美枝さんと同じ壇上で議論を交わすというのですから、非常にプレッシャーを感じました。

ディスカッションでは、多摩美の森の会の活動内容を交えつつ、参加するようになった経過や、作業を行って感じたこと、里山保全団体が抱えている問題などについて、私なりの考えを述べました。おおむね私なりに伝えられたと思いますが、唯一心残りは、私自身の気持ちを言葉にして話すことができなかったことです。難しいところもあるけれど、いろいろな人と関わり、作業をすることが楽しいと感じていることを、若者の代表として伝えられれば、パネルディスカッションもより良いものになったのかなと感じます。

反省点もありましたが、貴重な経験ができました。これからも多摩美の森の会の活動を微力ながら続けていきたいと思います。