副会長 長 澤 [平成21年(2009)12月31日発行会報第27号から]
西生田小学校3年生の平成 21 年秋の総合的学習として、麻生市民健康の森で体験学習が行われることとなり、私たち多摩美の森の会が中心となって協力し、実施されました。
第1部 そばと麦学習
3年生 144 人が楽しく学習するために、大きく2分割し、それをまた2分割して、各テーマを学習する方式としました。
実施日時;10 月1日(木)、2日(金)
9時 30 分 ~ 11 時 50 分
そばの学習;1日は森で学習、2日は雨天のため学校の視聴覚室麦の学習;小学校校舎家庭科室
1.そばの学習
10 月1日は「そば処 檪」の広場に集合。
① プロの蕎麦打ちの見学。
② そば畑で、鎌を使って刈取り、実を収穫。実を砕いて粉・胚芽・そば殻について学習。
③「そば茶」の試飲。蕎麦打ち見学で、プロのみごとな技に感激、その後森の畑で恐る恐る鎌を使い、黒くて三角のそばの実・殻に納得し、そば茶の香ばしさや美味しさに感動した2時間でした。
2日は雨天のため小学校の視聴覚室にて、
①そばの実、そば粉・胚芽・そば殻の学習、ソバ茶の試飲
②森で採取した木の葉を使った押し葉スタンプ作り(ハガキ大の用紙)をしてたくさんの作品ができました。
2. 麦の学習
多摩美の森で収穫した麦を学校に持参し、
① 3種類の麦の名当てクイズ。
② 大 麦(六条大麦)、小麦、2条大麦(ビール麦)の用途の学習。麦わらでストローづくり(一人2本)。
③ 大麦をフライパンで煎って麦茶づくり。
④ 手づくり麦茶を、手づくりストローで試飲。
名当てクイズでは、大麦と小麦を間違え、正解発表に歓声が上がり、ストローづくりでは麦わらがちぎれず苦労し、麦煎りではもうもうの煙で目が痛く暑さにグッタリ。しかし最後には、麦わらストローでの麦茶試飲で、満足満足でした。
この度の体験学習には毎回、会員他 12 名のサポーターの協力と多数の父母の方々の参加により、事故もなく無事終了できました。
児童よりお礼のお便りが届きました。紙面の関係上その一部を紹介します。
● 多摩美の森の会 様へ
◆ この前は、いろいろなこと教えてくださってありがとうございます。私が一番心にのこったことは、そば茶をのんだことです。はじめてのんでとってもおいしかったです。たのしかったことは、そばをかまで切るときです。私はかまも始めて使うのできんちょうしました。でもおじさんたちが手つだってくれたので上手に切れました。そばの実をすりつぶすのはたいへんなことだと始めてわかりました。あとクモのオス、メスのみわけかたを教えてくれてありがとうございます。これからもがんばってください。
(A・Mさん)
◆ ぼくはそば体けんを楽しみにしていました。テレビでそばの実がしょうかいされてもがまんして見ませんでした。そして体けんスタートの日、そばの実を見たときとてもこうふんしました。そばの実について三つのことが分かりました。一つ目はそばの実は上から見ると、三角形でした。二つ目は実がとってもかたかったことでした。三つ目は実の中に白いこながあったことです。
◆ さいしょにやったどれが大麦か小麦かビール麦かをあてるのは、はずれちゃったけどおもしろかったです。大麦や小麦、ビール麦のせつめいもわかりやすくしてくれてありがとうございました。心にのこったことは、麦100%の麦茶をのんだこと、どれが大麦か小麦かビール麦かおしえてもらったことです、いまでもおぼえています。ぼくには、ぎもんがあります。なんで大麦か小麦かビール麦かきめられたかとのことです。またこんど来てくれるきかいがあったらもっといろいろなこと教えてほしいです。ぜったいにわすれません。
(S・Kくん)
第2部 冬の森の学習
冬の森はどうなっているのか、何があるのか? 西生田小3年生3クラス(1クラスはインフルエンザで不参加)の野外体験学習が森で開催されました。今回は、3クラス全員の合同で3講座とし、各講座は2分割方式。
実施日時;12 月2日(水)午前中2時間
学習内容;木や草の種の旅立ち、冬の森を写生しよう、ネイチャーゲーム(森のビンゴゲーム)の3講座。
1.木や草の種の旅立ち
自然観察指導員の高橋 英さんによる指導により、自然界で巧みに進化してきた植物たち、いろいろな種の不思議が紹介され、児童たちの目もランランと輝いていました。
2.冬の森を写生しよう
緑豊かで小鳥もいっぱいの森のイメージとちがう冬の森はどんな姿をしているか、一度眺めてみようと、40 分間写生に挑戦。さあ困ったの顔、何とか冬を見つけたようでした。
3.ネイチャーゲーム(森のビンゴゲーム)
ミノムシはどこに? コケのはえた木は?アリじごくは? などなど、16 コマの西生田小学校オリジナルのビンゴゲーム用紙を手に、森のおじさんたちのアドバイスを受け、ところせましと森を探索。ビンゴがいくつできるるか競いました。たのしかったー。
(K・Iくん)