会報17-4 初夏の森の観察会

中谷 一郎 [平成19年(2007)6月30日発行会報第17号から]

img718今回の里山の樹木観察は、麻生区市民健康の森(麻生鳥のさえずり公園)とこもれびの森に沿った多摩自然遊歩道にある樹木と野草の観察を、講師高橋英(自然観察専門員)先生の指導で、5 月 26 日(土)午前 10 時から 2時間の予定で行った。快晴。

参加者 16 名(小学生 1 名)が健康の森のシンボルである藤棚の下に集合したが、驚いたことに会員よりも初参加の人が多く、新しく作られた案内板を見て「初めてでもいいですか」と参加された方もおられた。そこで、勝田会長による市民健康の森の成り立ち等の簡単な説明から始めた(この森の環境が好きと観察会終了後入会された方がいました)。

高橋先生が、会で発行した樹木・草花の写真集3部作と、故北澤清先生による森の植生スケッチ「樹木ウォッチング」を使って説明しながら、散策開始。前回もお聞きした「雑木林の観察は、クヌギとコナラの見分けが付けば80%OK」との先生の言葉で少し思い出しながら、クヌギの葉は尖り形状で樹皮はコルク、コナラの葉はタマゴ形状で樹皮は白い縦模様、など再度勉強し、アラカシとシラカシ、クマシデとイヌシデの違いなども教えていただいたが、また忘れるのかな?

アジサイはここには西洋アジサイだけで、コアジサイ、ヤマアジサイがないことなどの説明を聞き残念な面もあったが、市民健康の森にないヤマコウバシ、ハリギリ、実の美しい木、ゴンズイ、アオハダ、ヤブムラサキ、コバノガマズミ等の実生苗木が見つかった。

参加者は、これらを苗として移植できないか?この森の環境を何とか守りたいなど話が尽きず、時計を見るとすでに 12 時半となり、皆さん熱意を感じながらお開きとなった。