実行委員長 木村 信夫 [平成19年(2003)12月20日発行会報第03号から]
準備段階は雨の日が多く、植樹場所の整備や土産の麦茶づくりなどが延び延びになってヤキモキしましたが、皆さんの奮闘でこぎつけると、当
日はうって変わり暑いほどの好天。210名という多くの参加者で、楽しい1日をすごすことができました。
植樹は、休憩所の藤棚用のノダフジ2本など、約35本を疎林予定地中心に植えました。樹木研究家の北澤清先生がお見えになったので、植樹作業のあと、ここの森にある木々について、枝葉の実物を示しながらレクチャしていただきました。
収穫祭は、恒例のサトイモ豚汁と焼きイモを、みどりの会会員と奥さんたちにお願いし、また今年新しい取り組みとして、木の葉スタンプと、麦
茶づくり体験を行いました。成長していく森の恵みを見つけてみんなで楽しもうという企画です。
木の葉スタンプは、西生田在住の浜本昌宏先生(武蔵野女子大学、芸術教育)が、実地指導してくださり、子供たちでも実にきれいにできるようになりました。野外麦茶体験は香りよく、飲んでおいしく好評で、いっそう密度の濃い収穫祭になりました。それだけに会員は仕事が多く、ゆっくりとするヒマもなく、本当にご苦労様でした。
うれしかったのは、一昨年金程小学校の5年生がドングリのタネまきやカブトムシのお宿づくりなどの学習に来ましたが、その生徒が今は中学生になって、9人も収穫祭に来てくれたことです。若い世代へ、いろいろな機会をつくって伝えていきたいものです。
気になったのは、会員に役割分担のお願いの電話をしたさい、「今年は腰とか膝がちょっと」という方が何人かおられたこと。その後、いかがでしょうか? 作業しなくても、ここに来て元気回復、そんな「健康の森」でありたいものです。
植樹祭&収穫祭に寄せて
麻生区役所区政推進課 まちづくり推進担当 入口 茂
3回目の植樹祭・収穫祭の開催おめでとうございます。さて、この市民健康の森事業は、市民と行政との連携と参加により緑化を推進することが目的の一つですが、一方でその活動を通じて、地域での区民相互の交流やふれあいを促進し、地域コミュニティの醸成に寄与する効果も併せ持っています。
麻生区が誕生して20年を経過しましたが、まだまだ他区に比べて新しいまちです。このような点からも、この活動が広がりを持ち、さまざまな区民の方やグループ・団体などを繋げる接着剤の役割を果たすことに大きな意味があろうかと思います。そして、色々なまちづくりの活動に発展し、繋がっていけば素晴らしいことと思います。
いずれにしましても、この活動は大変息の長い、継続性のある活動です。そして、その活動を続けていくためには、時には息抜きや工夫も必要だろうと思います。他地域では、「右手に鎌、左手に缶ビール!」をスローガンに活動自体を楽しんでしまっているグループもあると聞いております。それくらいのやわらかな気持ちで、今後も楽しく活動が続けられることを願っています。「麻生多摩美の森」が、今後広く多くの区民の憩いの森、相互の交流の森となり、次世代に残る貴重な森となっていくことを願っています。
そして、それらを育むのは、区役所など行政ではなく、区民の皆様であることを今後の活動が証明してくれることと思います。そのために区役所として活動の主体性を損なうことなく、側面からの支援をしながら関わっていきたいと思っています。