副会長 中谷 一郎 [平成23年(2011)03月31日発行会報第32号から]
西生田小学校5年生 160 名の環境体験学習が、麻生区市民健康の森で、12 月 20 日(月)、21 日(火)、いずれも午前に実施されました。当初は 13 日(月)、14 日(火)の予定でしたが、2日とも雨で延期され、上記日程となりました。
1 日目は2クラス 80 名、2日目も2クラス 80 名の2回に分けて実施しました。
学習内容は、①環境と緑について、②落ち葉掻きと堆肥作り、③森の観察、④樹木の二酸化炭素吸着量測定の4項目で、当会の会員約 10 名が指導に当たりました。
1.環境と緑についての講話 間野会長(20 分)
森林の働きについて、地球上の海と陸地の割合、世界各国と日本の森林割合など、質問形式で進めました。日本の森は7割だとの回答には分かり顔の児童も、森林は土砂の流失を防ぎ、水を溜め、生活用水等の確保には川の周辺に良く茂った森林が必要なことなど、新鮮に学んだようです。
「日本で一番おいしい水道水は北海道?長野? いや正解は阿蘇山の伏流水を使っている熊本市です」に、ホオーッ。こうしたことは意外に知られていないようです。
最後は光合成のしくみのお話。皆、熱心にノートに書いていました。
2.落ち葉掻きして堆肥を作ろう(20 分)
落葉を集め、堆肥用の大きな穴に落とし、踏み固め、米ぬか・土・水を順に入れて、何層も積み上げました。そのあと、指導者の指示に従って、カブトムシのお宿に落葉を補給しました。
初めて体験する子どもが大半で、落葉集めと袋詰め、猫車(一輪車)運搬に大はしゃぎでした。
3.森の観察 (20 分)
雑木林に多いクヌギ・コナラを覚えてもらいながら、森の中を観察しました。次に、火ばさみとごみ袋を持ってごみ集め。子どもたちは、すぐ見つけて「環境にいけないんだね」。 学校での指導が良く身についているなと思いました。
4.樹木の二酸化炭素吸着量の測定(50 分)
8名ほどの5班に分かれ、森の樹木3本の幹周を測定し、葉面積×吸着指数=二酸化炭素量(㎏/年)を算出して、人間の排出する炭酸ガス何人分に当たるかを計算しました。
足場の悪い所での巻尺測定や、分数計算を使った葉総面積算出などに苦労する場面も見られましたが、みんな頑張って、感想文も書き、環境調査書を完成させました。
5.結果発表と二酸化炭素の学習
班別に発表を行いました。樹木が二酸化炭素を吸着する働きの大きさなどから、森の大切さを感じてくれたようです。改めてごみのポイ捨てをしないようになどの話があり、森をみんなで育てていこうという気持ちで、講座を終了しました。
CO2吸着量計算のための幹周の測定