実行委員長 木村 信夫 [平成22年(2010)12月31日発行会報第31号から]
10 回目を迎えた今年、これまでの歩みを見つめ、次の10 年への願いを込めたイベントにと、実行委員会で企画を練りました。
第1回に植樹した木々も大きくなり、かつての里山らしい林相になりました。いっぽう、小さな畠では年々、芋・麦の収穫があります。こうした森の成長と恵みを、皆で確かめ楽しむ催しに、というのが第一のねらいです。
もう一つ、貴重な緑環境を活かし、地域のより多くの方々と交流・連携できる場にしたいと、去年より地元の女性コーラスグループ「アンサンブル・アミーチ」のご協力をいただき、歌声の流れる植樹祭ができました。今年は音楽家、荒瀬順子さんにマリンバ演奏をお願いできることになり、テーマを「第10回を森の恵みと音楽で祝おう」としました。
11 月7日(日)は好天に恵まれ、250 人というこれまで一番の大盛会となりました。
開会行事に続いて、自然観察指導員の高橋英さんのガイドで、植えて10 年たった木の観察。里山の代表樹クヌギ・コナラ・エノキ・ケヤキ・アカシデ・オニグルミを回り、花から2年かけてドングリが実るクヌギなど、木々の生きざまに触れました。記念植樹は、ヤマボウシ・カツラ・タブの3本。高橋さんからそれぞれの特徴や魅力を聞き、3班に分かれて植樹、名札つけをしました。
続く収穫祭では、磯野麻生区長はじめ多くの方から、お励ましの言葉をいただきました。
豚汁、焼き芋、茹で芋(里芋)など秋の味覚を楽しみながら宴も進んで、荒瀬さんのマリンバ演奏は、ウインド、レインダンス、モミジなど。藤棚下の俄かステージから林間に響きわたる澄んだ音色に、皆さん耳を傾けました。そして、「アンサンブル・アミーチ」の皆さんの歌声。ピアノ伴奏も入り、参加者の合唱も交え、明るい陽ざしのもと、たくさんの曲を楽しませていただきました。フィナーレは、みんなで「今日の日はさようなら」。
これからの森づくりとさまざまな出会いに期待のふくらむイベントになりました。地域の皆様のご支援、両会会員のご努力に厚くお礼申し上げます。
植樹祭&収穫祭に参加して
マリンバ演奏 荒瀬 順子
多摩美の恵まれた森の下に住んで16 年。その環境に親しんでこられた幸せを、今回は初めてマリンバを運んで森との対話で体感させていただくことができました。その音は想像していたより柔らかく響き、森の空気と樹々の葉に振動して、包まれるような感覚を覚えました。
演奏後、木々に戯れる子供たちをバックにマリンバの写真を撮ることができたのも収穫でした。集まって下さった多くの方々、スタッフの方々、森への感謝を深くしたところです。