勝田佳代子 [平成18年(2006)06月30日発行会報第13号から]
新緑が目映いばかりに春の光を受けて、多摩美の森が一番美しい時期の5月14日、定例植物観察会が行なわれました。高橋英講師をお迎えして、今回は草花を中心に鴬やホトトギスの声を聞きながらの観察会です。
雑草の代名詞のようで一見似ているハルジオンとヒメジョオンの違い、最近あちこちでよく見かける地中海原産のナガミヒナゲシ。ヒメオドリコ草・ナズナ・キラン草などルーペでよく見ると可愛いい花ばかりです。タチイヌノフグリ・ヤブジラミのようになるほどと思いながらもちょっと可哀想な名前の可愛いい花もあります。棘のないキツネアザミやバラの原種であるノイバラなどは今が花盛り。
少し目を上げるとハンショウヅルやツルウメモドキ・コゴメウツギなどこの季節でないと気の付かないものなどがあり、このスペースには書き切れない程の豊かな植生に改めて感動いたしました。
様々な雄しべと雌しべの様子、繁殖の特長や薬草としての効用、毒性など講師の豊富な知識による説明を楽しんでいるうちにあっという間に2時間が過ぎてしまいました。